近ごろ耳にする「ChatGPT」なるもの、「Gemini」と申すもの、まことに驚くべき代物にござるな。
かかる知恵の器が、もし拙者が現役にて働いておった頃にすでにあったならば、さて、いかなる世の様となっておったものか……などと、ふと考え申す。
使いようによっては、事務方において年季を積んだ者の持つ技や工夫など、たちどころにその役を終えたやもしれぬ――などとも思われ候。
さて、今の現場においては、実際どうなっておるのか、知るすべもなく、ただ想像するのみながら、世の変わり様に、ただただ舌を巻くばかりにござる。
それのみならず、他にも、我らが若き日とはまったく様相の異なることばかり。
かつては何ぞ分からぬことあらば、大きな書店に赴き、分厚き参考書を手に取るほかなかったものが、今は「検索」とやらを使えば、情報という情報が、洪水のごとく押し寄せてまいります。
また、昔は役所に何ぞ申請をいたそうとすれば、まずは紙の用状を貰いに足を運ばねばならなんだ。
今では省庁の書付を、家に居ながらにして取り出せるとは――まこと、隔世の感とはこのことにござるな。
さらには、「YouTube」なる映像の書庫もまた然り。
昔は、仕事の手法は職場に入ってから、年上の方々より直に学ぶほかなかったが、今やその多くが画面越しに学べるようす。
なんとも、恐ろしき、いや、有難き時代にござる。
このような進み様を見るにつけ、「いやはや、たいした世の中になったものよ」と、ただ呆れ、そして感心するばかりにて候。
本日は、陽気もだいぶ暑うなり、気温は二十九度にまで上がったとのこと。
夏も、そろそろ本腰を入れ始めたかと、感じ入り申した。