両親ともに亡くなったときに相続しました。財産といっても両親が住んでいた土地と建物くらいです。財産が少ないので相続税はありませんでした。権利証がなくなっていたので司法書士さんに名義書換をお願いしました。一番の問題は空き家になった家の処分でした。田舎の空き家は負の財産です。
相続とは
ある人が死亡したときに、その人のお金や不動産を、相続人が引き継ぐことを相続といいます。
相続の手続きは一度でも経験した人でないとなかなか理解できるものではありません。かと言って、詳しいと自称する人の話しを鵜呑みにするのは危険です。
人の話やネットの情報だけでなく、司法書士等の専門家に依頼するか、手続先の窓口で一つ一つ確認しながら進めるのが一番。これは私の実感です。
相続の手順
相続は、被相続人が亡くなった日からスタートします。四十九日の法要が終わってからと考える方も少なくはありませんが、それだと日程が窮屈です。
相続放棄の判断は3ヶ月以内、亡くなった方の確定申告である準確定申告は4ヶ月以内にやらなければなりません。
どのように遺産を分割するかの話し合いも簡単ではありません。予想外に時間がかかってしまうものなので、葬儀が終わったらすぐに相続手続きに取りかかりましょう。
相続の手続きは、おおむね次のような段階があります。
第一段階 相続人を確定する
だれが相続人なのか確定する必要があります。分かりきっていると思っても、戸籍を取り寄せて確認しなければなりません。
実際、分かりきっている通りだったのですが。
第二段階 遺言書を探す
遺言書を探さなければなりません。そういうものはないだろうではなく、あるはずだと思って探す必要があります。
私の場合、出てきませんでした。書くほどの財産がなかったから書かなかったのだと思います。
第三段階 相続財産を把握する
相続される財産の全容がわからないと遺産分割の話し合いをすることができません。債務が多い場合は相続放棄の相続放棄の検討もしなければなりません。不動産などは評価額を算出しなければなりません。
第四段階 遺産分割協議をする
遺産をどのように分けるか相続人が話し合うことを遺産分割協議といいます。遺産分割協議をして遺産分割協議書を作成します。
欲しがる人は一人もなく、譲り合うようなことになりました。
第五段階 所有権を移転する
遺言書または遺産分割協議書を用いて、預金の解約払出しや不動産の所有権移転手続きをします。
この辺は全部司法書士さんにお願いしました。
第六段階 相続税を申告納付する
遺産総額が相続税の基礎控除額を超える場合や、相続税の特例等を利用するときは相続税の申告をしなければなりません。
亡くなった人が自営業者であれば最後の確定申告をしなければなりません。これを準確定申告といいます。被相続人の死亡から4ヶ月以内です。
私の場合、逆さにして振っても、税金を払うほどの水準には遠く及びませんでした。
専門家に相談する
知り合いやネットの知識もバカにはできませんが、やはり、専門家の知恵は違うものです。料金が心配なら相談の前に、「いくらかかりますか」と聞けばよいのです。
きちんと見積もりをだしてくれない専門家には頼まなければよいのです。以下はケース別の専門家です。住んでいる地域と組み合わせて検索し、まずは、メールか電話で問合せしましょう。
遺言書が出てきたら 司法書士、税理士
相続財産の把握 税理士、司法書士
遺産分割協議書の作成 司法書士
不動産の名義変更 司法書士
自動車の名義変更 行政書士
相続税の申告納付 税理士
準確定申告 税理士