定年後の収入は毎月いくらになるだろうか

定年

老齢年金の受給額

定年退職後は、収入の中心は老齢年金になります。老後に備える取り組みの第一歩は、自分の年金受給見込み額を確認することです。

老齢年金には老齢基礎年金と老齢厚生年金があります。

老齢基礎年金の受給額

老齢基礎年金の支給額は、保険料納付期間によって決まります。必要な期間すべてを納付した人は年額780,900円(月額65,075円)=令和3年度価額となります。
「必要な期間すべて」とは、20歳から60歳までの40年(480月)です。

未納がある場合は、未納月数に応じて減額されます。1ヶ月分未納であれば満額の480分の479となります。

老齢厚生年金の受給額

老齢厚生年金は、会社に勤務していた期間に納付した厚生年金保険料によって決まるので、人によって受給金額が違います。

納付期間が長ければ年金額が大きくなり、納付期間が少ない場合は年金額が小さくなります。また、厚生年金保険料は給与や賞与の金額(生の金額でなく、整理された数字を使います)に一定の率を掛けて算出するので、給与等が多い人ほど多くの額の厚生年金保険料を支払っています。多くの保険料を支払ってきた人は受け取る年金の額も多くなります。

具体的な金額は、「ねんきん定期便」を参照してください。このまま同じ金額の保険料を払い続ければ受給資格を得たときにどれくらいの年金が支給されるかという見込み額が記載されています。

厚生労働省の発表によると、老後に受け取ることができる「老齢年金」の平均額は以下のとおりです。

・国民年金のみ(自営業者など)・・・1ヶ月あたり約5万2000円
・国民年金+厚生年金(会社員など)・・・1ヶ月あたり約15万2000円

厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和元年度)

平均額というのはあくまでも他人の平均額なので、自分がいくらかの参考にはなりません。

加給年金

65歳以上で配偶者や子の生計を維持している場合は、定額の年金に加えて加給年金を受給することができます。特別加算もあります。加給年金や特別加算は年金定期便には記載されていません。

ねんきん定期便

ねんきん定期便は、保険料の実績や将来の年金給付に関する情報を連絡するものです。誕生月に日本年金機構から発送されます。35歳、45歳、59歳のときは通常より詳しく記載された資料が送られてきます。

在職老齢年金

老齢年金が全額支給されるとは限りません。収入が一定額を超えると年金が減額される、「厚生老齢年金の在職老齢年金制度」の仕組みがあります。

高年齢雇用継続給付金

再雇用や再就職後の給与が前の給与と比べて著しく下がったときは、下がった分の一部を補てんしてくれる高年齢雇用継続給付金の制度があります。

その他の収入の把握

年金や給与だけでなく、その他の収入や財産の額を正確に把握します。

□ 預貯金などの資産
□ 退職金の見込み額
□ その他の収入の見込み


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