世帯の事情によって異なる
総務省の家計調査(2017年)によると、定年後の高齢夫婦無職世帯の支出額の平均は、263,717円だそうです。
これは平均値ですから、個人差世帯差があります。
持ち家か賃貸か
持ち家か賃貸かによって家賃支出があるかどうかで大きな違いがあります。賃貸であれば収入が大幅に減っても家賃が変わるわけではありません。持ち家であれば固定資産税と火災保険が継続して発生します。家賃がないので賃貸より楽ですが、いずれ傷みが出たときは自分の負担で直さなければならないので、その準備が必要です。
自動車を持っているかどうか
マイカーを維持していくには結構な費用がかかります。ガソリン代の他に、自動車税、自動車保険、摩耗すればタイヤの購入、そして車検の費用も準備しておかなければなりません。
高齢者の運転がいろいろ問題になっている昨今でもあり、事情さえ許せば車を手放すのが金銭的にはベターな選択です。
趣味はどのようなものか
趣味と一口に言っても千差万別です。中にはお金がかかるものもあります。収入が減ったときにどこを減らすかと考えたときにまず頭にうかぶのが趣味です。好きでやってきたことをお金のためにあきらめるのは残念ですが、現実を踏まえて選択しなければなりません。
健康かそうとも言えないか
介護を要する高齢者や病弱な家族がいるかいないかでも違います。
付き合いは広いかそうとも言えないか
交際費の類は親戚の多さや子どもや孫の人数に影響されます。付き合いがひろいほどお金もかかります。地域のしきたりのようなものも影響します。
書き出してみる
それぞれの世帯でいくらかかるかは、現在の自分たちの支出をベースに今後の見込み額を計算して、定年後の支出予算を立てる必要があります。
家計簿をつけていればそれを元にします。つけていなければ、1か月の支出を振り返って書き出してみます。
ここで気をつけなければならないのは、支出には毎月の支出だけでなく、年に1回必要になるお金、不定期に必要になるお金、臨時に必要になるお金があることです。
毎月の支出の例
□ 食費
□ 光熱・水道
□ 家具・家事用品
□ 被服及び履物
□ 保健医療
□ 交通・通信
□ 教育
□ 教育娯楽
□ その他
毎年の支出の例
□ 固定資産税
□ 自動車税
□ 火災保険
数年おきの支出の例
□ 自動車の車検
臨時に必要になる支出の例
□ 入院などの費用
□ 大型家電の買い替え
□ 家の修繕費