数え年と満年齢の違いについて詳しく解説

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数え年とは?

かつて日本では年齢を数えるときに「数え年」を用いていました。今は、普段生活するうえでは、「満年齢」を用いています。

満年齢とは、一般的に使われる年齢の数え方です。生まれた日を「0歳」として、次の生まれた日(誕生日)が来ると「1歳」になります。

数え年は、生まれた日を「1歳」と数えて、正月(1月1日)が来ると1歳加算されます。

年齢差が生じます

数え年の場合、誕生日前だと、本来の、つまり満年齢より2歳も多い年齢になるというのは本当ですか。

はい、おっしゃる通り、誕生日前の場合、「数え年」は「満年齢」より2歳多い年齢になることがあります。これは数え年の数え方に基づいています。

数え年が満年齢より2歳多くなる理由

数え年と満年齢の数え方の違いが、最大で2歳の差を生む原因です。

1. 「生まれた時」の年齢の違い

  • 数え年: 生まれた時(出産時)を1歳と数えます。(母親の胎内にいた期間も命として数えるという考え方だという説明もあります。)
  • 満年齢: 生まれた時を0歳と数えます。

この時点で、数え年は満年齢より1歳多くなります。

2. 「年を取るタイミング」の違い

  • 数え年: 元日(1月1日)を迎えるたびに、すべての人が一斉に1歳年を取ります。誕生日は関係ありません。
  • 満年齢: 誕生日を迎えるたびに1歳年を取ります。

2歳多くなるケース

この2つの違いにより、ある年において、まだ誕生日を迎えていない場合、数え年は満年齢より2歳多くなります。

  1. 生まれた時の1歳の差: → 常に1歳多い。
  2. 年の途中で誕生日を迎えていない差:
    • その年の元日に、満年齢の人が年を取らないのに対し、数え年では年を取って1歳加算される。
    • つまり、「満年齢」での年を取るタイミングがまだ来ていないため、その年の数え年は満年齢よりさらに1歳多くなり、合計で2歳多くなるわけです。
数え方誕生日がまだの場合誕生日がすでに終わっている場合
数え年満年齢 + 2歳満年齢 + 1歳

具体的な例

状況数え年満年齢理由
2025年12月31日生まれの赤ちゃん1歳0歳1歳生まれた時点で1歳の差
2026年1月1日(翌日)2歳0歳2歳元日に全員1歳加算(1→2歳) (満年齢は誕生日が来ていないので0歳のまま)
2026年12月31日(誕生日)2歳1歳1歳満年齢が誕生日で1歳加算される
2027年1月1日3歳1歳2歳元日に全員1歳加算(2→3歳) (満年齢は誕生日が来ていないので1歳のまま)

このように、誕生日を迎える前の期間(その年の元日から自分の誕生日を迎える前日まで)は、数え年が満年齢より2歳多くなる期間が発生します。

数え年が用いられる場面

現在、日本の公的な年齢の数え方は満年齢(1950年施行の「年齢のとなえ方に関する法律」に基づく)が使われていますが、数え年は以下のような伝統的な行事や慣習で今でも使われることがあります。

  • 厄年(やくどし)
  • 年祝い(還暦:数え年61歳など)
  • 七五三(現在では満年齢で祝う家庭も増えています)
  • 享年(きょうねん)・行年(ぎょうねん)(亡くなった際の年齢)