昨今、まことに厄介なことながら、「迷惑メール」がしきりに届き申す。
とは申し条、常にというわけでもなく、波の如く、ある時はぴたりと止み、またある時は日々連なりて舞い込んで参る。
書面のタイトルを一目見れば、大方それと見抜くことができ申すゆえ、即座に「迷惑メールフォルダ」へと放り込んでおりまする。
かつては、「そなたの口座、停止され候」といった趣旨の文が頻繁に届き申した。最初のうちは、「さて、これはいかがなることか」と、少々たじろぎもいたしたが、すぐに慣れ、今では迷うことなく、即座に斬り捨て御免、迷惑メールフォルダ行きにござる。
近頃は、「お久しゅうございまする」とか、「なにゆえ返信くださらぬか」などと、馴れ馴れしき文が届き申すが、そもそも拙者、そのような付き合いを持たぬ身ゆえ、まったく心を動かされ申さぬ。あのような手口に引っかかることなど、露ほどもござらぬ。
思えば、迷惑なる電話は、固定の電話には、ずいぶん昔よりかかってきており申した。表示板に見知らぬ番号が出ておれば、取り合うことはせず、すぐさま着信拒否の手立てを講じ候。その甲斐あってか、いつしかかかってくる数も減り申した。
しかるに、近年は、携帯電話にも、時折ではあるが迷惑なる電話がかかってくるようになり候。何某かの勧誘とのこと、すぐに斬っており申したが、手を止められるのが何より腹立たしく、まことに迷惑千万にて候。
されば今では、知らぬ番号よりの呼び出しには一切応じぬことに致し、その都度、番号を拒否の帳に加えるようにしており申す。
拙者、「迷惑、迷惑」とばかり言うておるが、中には迷惑にあらざるものも拒否してしまっておるやもしれぬ。それはまことに心苦しきことで候えど、高齢の身を守るには、いたしかたなきことと心得申す。
さて、携帯の電話において、アドレスに名の記されておらぬ者よりの呼び出しを、いっそ最初から遮断できぬものかと調べてみたところ、「不明なる発信を消音せしむ」という術があるとのこと。これなるは、着信音は鳴らぬが、留守伝や履歴には残る仕組みにて候。
されど、いささか中途半端にも思え、さてどうしたものかと、思案に暮れておる次第にて候。
