2024年11月24日

日記

拙者の朝餉は、もっぱらパンにて候。家族らは「米でなければ力が出ぬ」と申して、頑として飯を所望いたすゆえ、拙者ひとり、異なる膳を取っておりまする。

パン食というもの、何より手間がかからぬがよき。
まずは牛乳をコップに淹れ、食パン一枚をトースターにて軽く焼き、好みのジャムを塗る――それだけでも、心満たされる朝餉にござる。

これに目玉焼きをひとつ、ときにはハムなどを添えて、簡素ながらも滋味あふれる膳が整う。

かの文豪・夏目漱石の『吾輩は猫である』に登場する、苦沙弥先生もまた、朝はパンでござったな。
漱石翁自身、英国留学より帰朝して以来、洋風の朝餉を好まれたと聞き及んでおる。

拙者は、四十の頃より朝の食欲が落ち、飯がどうにも喉を通らぬ日々が続いておった。そんな折、パンであれば何とか腹に収まることがわかり、それからというもの、三十余年、ずっとこの習慣が続いておる次第。


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