久方ぶりに相見えし同年配の知人より、このたびは心の臓を患い通院致しておるとの由、承り候。
道の傍にて息苦しくなり、座り込み申した折より、さすがに病院へ参ったと申す。
前々より背中に痛み覚え、「もしや心の臓か」との疑いありながら、つい先延ばし致しておったとのこと。もっと早く参れば良かったと悔やんでおられ候。
悪き沙汰を恐れ、医師に診せぬようにしておったらしきが、拙者にては、もし心許なき兆しあらば、そのまま気懸かりにて日を送るは堪え難く、直ちに病院に駆け込むであろうと存じ候。
もとより拙者も、やたらと病院に通う性分にはござらぬが、「これは尋常ならず」と察する節には、先ず医師の診立てを仰ぐことと心得ておる次第。結果いかなるものであれ、胸に鬱屈を抱え続けるよりは、遥かに心安らかにて候。
されど、近頃思うところもござる。早々に医師に駆け込みすぎるのも程々に致すべきかと。というは、あれやこれやと余計のものを探り当てられ、いたずらに検査や療治を重ねた果てに、却って命を縮め申した例を、相次いで聞き及び候ゆえに候。
