読書記録 お経の話 渡辺 照宏著 岩波新書 1967年6月20日発行
私が持っているのは1979年発行第14刷なので、40年以上前に買ったものです。だいぶ前のことなので、なぜこうした硬い仏教入門書を手にしたのか思い出せません。
私はときどき大幅に本を処分するのですが、この本はずっと書棚にあります。常に目の届くところに置いてきたという意味では座右の書の一つと言って良いと思います。
仏教に対して強い信心をもっているわけではありませんが、葬式に出かければほとんどは仏式で行われ、私の先祖の墓も寺院のなかにあります。仏教と切れない縁があるわけで、なにかの拍子に仏教の成り立ちが知りたいという気持ちがわいたのだろうと思います。
お経の書き出しは、如是我聞(是れの如く我は聞く)となっている。つまり、仏陀が書いたものではなく、仏陀から教わった弟子が「このように私は聞いている」と語ったものが後に紙に書かれてお経になったと書いてあります。私はこのようなこともこの本で初めて知りました。
買ったときに一通り読み、その後、ときどき再読、といっても拾い読みしています。日焼けしてところどころに鉛筆で書き込みがある古い本ですが、内容が古いと感じたことはありません。
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