2025年1月15日

日記

読書記録 椿井文書ー日本最大級の偽文書 馬部隆弘著 中公新書

椿井文書は、江戸時代後期の国学者であった椿井政隆が書いた文書のことですが、なんと偽文書だそうです。地図や絵図、神社の縁起、史蹟の由緒、系図など多岐にわたって数百点存在するそうです。

偽文書自体はとくに珍しいものではないらしいのですが、椿井文書は巧妙なために専門家の目も欺き、今でも自治体が出している市町村史などに引用されているなど影響が大きく残っているのだそうです。

この本は、歴史学者の馬部隆弘さんが椿井文書についてわかりやすく解説したものです。これは偽書だと世に示せば、偽書を信じて引用してきた人から強い反発が予想されることであり、一石を投じる勇気は大変なものがあったと思います。

私は偽書制作者の椿井政隆という人に興味を持ったというか少し惹かれるところがあります。偽物を作るにはおそらく本物を作るのに匹敵する才能が必要でしょう。文才、画才、集中力、説得力に秀でた一種のスーパーマンのように思えてしまいます。

今日は大雪注意報がでています。明日の朝にかけて警報級の大雪になるとか。どうなることか。


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