拙者、若き頃より「今日は何日か」と問われることが、どうにも苦手にござった。何かしらの書付に日付を記す折など、必ずと申してよいほど、暦なり手帳なりを見ねば筆が進まぬ。
思うに、若い頃、日付などは見ればすぐに分かることであるし、いちいち覚えておく必要もなかろう――と、安直に考えてしまったのが、今に尾を引いておるのかもしれませぬ。実際、日常においては困ることも少なかった。銀行や役所に行けば、記載台の目の前に「本日の日付」が明示されており、それを写すだけで事足りる。
ところがある折、認知症の検査において「今日は何年、何月、何日か」を問われると知り、これは拙いぞと感じたのでござる。日付が答えられぬと、「異常」とみなされるやもしれぬ――そう思えば、たかが日付と侮ることもできず、ここ数年、意識して覚えるよう努めておるのだが、それでも未だに得意とは申せぬ。
さて、本日は日中にて四度まで気温が上がり申したが、時おり細かき雪が舞う肌寒き一日でござった。明日は、さらに寒さが増すとのこと。春がすぐそこにあるとはいえ、まだまだ油断ならぬ陽気にござるな。
2025年3月14日ーこのページー2025年3月16日