本日、拙者は生まれて初めて、「生成AI」なる賢き道具に、ひとつの計算の式――単位換算の小さき仕組み――を作ってもらい申した。いわば、算用のための細工を一瞬にて拵えてくれた次第。
ただの帳面ではござらぬ。なんと、仕組みそのものはもちろん、それがいかなる道理で動くのか、そしていかにして動かすべきか、その一切をたちどころに示してくれ申した。これはまこと、驚くべき技にて候。
この感動、思い返せば、会計の仕事を始めたころに、初めて「会計ソフト」なるものを使った折の気持ちに近うござった。
当時は、伝票を一枚ずつ繰り、算盤で数字を弾き、試算表に書き込み、左右の釣り合いを見るという、手間のかかる日々を送っており申した。ところが、あの新しき道具を用いれば、伝票を打ち込むだけで、試算表はすでに出来上がっておった。なんたる早業と、目を見張ったものでござる。
ただ、あの折も「これでは試算表を読める者がいなくなるのではないか」と余計な案じを抱いたのを思い出し申した。今また、生成AIを用いれば、自らの知識が育たぬのではと、同じような思いがよぎり申したが、これもまた時代の流れに対する、老いの杞憂かもしれませぬな。
大切なるは、道具に使われるのではなく、道具を使いこなす心持ち。技を恐れず、されど油断せず、己の歩みも忘れぬよう心がけたく存じまする。
さて、空模様は、終日曇りがちにて、時折雨も混じる一日でござった。気温は十六度にて、肌寒き風が身に沁み申した。
2025年4月10日ーこのページー2025年4月12日