このたび、少しばかり遠出をいたし、電車なる乗り物に揺られながら、桜を見に参り候。肝心の花は、いまだ咲き始めといったところにて、満開とは参らなんだが、空はよく晴れ、景色麗しき道をのんびりと歩けただけで、まこと心豊かなる一日でござった。
行きも帰りも、拙者、車中にては「Kindle」なる電子の書物を開き、静かに頁を繰っており申した。かたや、隣に座ったは、いかにも若き男子、年の頃は中学生か高校生と見え申した。
彼、両の手で「スマホ」とやらを支え持ち、十指をすばやく動かして、目にも留まらぬ早業で操っておった。拙者、その画面までは見ぬようにしておったが、あまりの手さばきに感心しきり。あれほど自在に操れるとは、まこと現代の若人とは見事なる技を身に付けておるものと、羨ましさを覚えた次第にて候。
2025年4月18日ーこのページー2025年4月20日