本日、あまぷらなる映し絵場にて、「天使のくれた時間」と申す異国の芝居を観申した。
舞台は、あの「にゅーよーく」とやら。金も地位も思うがままの、超(ちょう)というほどの成り上がり商人が、ある日ふと、まったく別の世に放り込まれる――そんな趣向にて候。
そこは、かつて別れた恋人と所帯を持ち、二人の子を育て、車の車輪を扱う商いに携わる、まったく異なる人生の場。
されど、暮らし向きはさほど豊かではなく、日々、慎ましき営みにて候。
今までの世は恋人と別れた道、新しき世は共に歩んだ道――いわば「ふたつの人生」が併せて描かれた「ならび世(ぱられるわーるど)」という仕掛けでござる。
突然に世が変わり申したにしては、育児をこなしたり、日常に馴染んだりと、いささか不自然なところも散見され申したが、それも芝居のご愛敬。
全体として、心温まる佳き物語にて、拙者、愉しませていただき申した。
さて、空は終日どんよりと曇り、肌寒き一日でござった。
春とは申せ、油断なき支度が肝要にて候。
2025年4月24日ーこのページー2025年4月26日