ここ二日ほど、日々の散歩の折に、道すがら近くの職人道具の店――「ほーむせんたー」と申す――に立ち寄り、草花や菜の苗などを眺めており申した。
色とりどりの花の苗や、さまざまな野菜の苗が並び、目には楽しきものながら、拙者が手を出すは、例年通り「小さき赤茄子(みにとまと)」と「茄子(なすび)」に落ち着きそうにござる。
知己の中には、園芸をこよなく愛し、あれこれと丹精こめて育てる者も何人かおるが、拙者はどうにもその方面には不器用にて、せいぜい手間のかからぬものをちと育てるのが関の山。
己の手で土に触れ、育ちゆく様を見るのは愉しきものなれど、過ぎたるは望まず、ほどほどがよろしゅうござるな。
本日は終日晴れわたり、陽もやわらかに、実に気持ちのよい一日でござった。