私、岩手は三陸の方へ参る折には、必ず くるみ餅 を探すことにいたしている。胡桃をすりつぶし、ペース状にしたものを餅にかけたものにて、これを口にすれば「ああ、三陸に来たな」と思うのである。
あるとき、関西の方にては、くるみ餅 には胡桃が入っておらず、餡をくるむゆえその名がついたと聞き及んだことがあった。その折、私は「それは団子ではあるまいか」と胸中つぶやいたものである。私が育った地では、中に小豆餡を包んだ餅を 団子 と呼んでおったゆえに。
されどその後、だんご3兄弟という歌が流行った折、他の地方にて「団子」と申せば、小さき餅を串に刺したものを言うのが常と知り、まことに驚いたのである。
言葉というもの、だいたい日本国中どこへ行っても通じると思っておったが、未だ土地土地に残る違い、なかなかに面白きものだ。
さて本日、なんと最高気温二十五度止まり。これは久々の涼しき一日であった。