WordPressのバックアップを取る方法
ウェブサイトのデータ損失は、以下の事態により起こる可能性があります。
- ハッキングやマルウェア感染
- サーバーの障害
- 操作ミス(ファイルの削除、データベースの破損など)
- WordPress本体やプラグインのアップデート失敗
データの損失を防ぐため、バックアップは非常に重要です。ファイルとデータベースの両方を、必ずサーバーとは別の場所(PC、外部ストレージ、クラウドなど)に定期的に保存しておきましょう。
WordPressのバックアップを取る方法は、主に以下の3つがあります。
- レンタルサーバーの自動バックアップ機能を利用する
- プラグインを利用する
- 手動でバックアップする
これらの中で、おすすめは「レンタルサーバーの自動バックアップ機能」または「プラグイン」の利用です。
レンタルサーバーの自動バックアップ機能
多くのレンタルサーバー会社(エックスサーバー、ConoHa WINGなど)が、標準機能やオプションとして自動バックアップを提供しています。
メリット
- 簡単かつ確実: サーバー側で定期的に自動でバックアップが実行されるため、設定が簡単で、バックアップ忘れの心配がありません。
- 復元も簡単: サーバーの管理画面から比較的簡単に復元できることが多いです。
- サーバーとデータベースの両方: ファイルとデータベースの両方がバックアップされるのが一般的です。
注意点
- 機能の確認: 利用しているサーバーが自動バックアップを提供しているか、保存期間、復元方法、料金などを確認してください。
エックスサーバーの自動バックアップ
私はエックスサーバーを利用しています。エックスサーバーの自動バックアップは標準機能として提供されています。
- 標準機能・無料提供:
- すべてのサーバープランで、追加料金なしで利用できる標準機能です。
- 以前はWeb・メールデータの復元には手数料が必要でしたが、現在はバックアップデータの取得・復元ともに完全に無料で利用できます。
- バックアップ対象:
- サーバー領域のWeb・メールデータ(WordPressのファイルなど)
- MySQLデータベース(WordPressの記事や設定データなど)
- 保存期間:
- Web・メールデータ、MySQLデータベースともに、過去14日分のデータを自動で保持しています。万が一、サイトのトラブルが発生したときは、サーバーパネルからこの14日間のデータを利用して復元(巻き戻し)できます。
- (※一部の古いサーバー環境では保存期間が異なる場合があります。)
- 実行頻度:
- 通常、1日1回の頻度で深夜から自動で実行されます。
プラグインを利用する
WordPressの管理画面からプラグインをインストール・設定することで、バックアップを自動化したり、手動で実行したりできます。
プラグイン
| プラグイン名 | 特徴 |
| BackWPup | ファイルとデータベースのバックアップが可能。スケジュール設定や、Dropbox、Googleドライブなどの外部ストレージへの保存に対応しており、高機能で人気があります。 |
| UpdraftPlus | バックアップと復元に特化したプラグイン。こちらもスケジュール設定や外部ストレージへの保存が可能です。 |
| All-in-One WP Migration | サイト全体のエクスポート・インポートに優れており、バックアップだけでなくサイトの引っ越しにも非常に便利です。 |
メリット
- 設定が簡単: FTPやデータベースの知識がなくても、WordPressの管理画面内で操作が完結します。
- 自動化が可能: スケジュールを設定すれば、定期的なバックアップを自動で行えます。
- 保存先の自由度: クラウドストレージなど、サーバーとは別の場所に保存先を設定できます(安全性が高まります)。
注意点
- サーバー負荷: バックアップ実行時にサーバーに負荷がかかることがあります。
- 互換性: 他のプラグインやテーマとの相性で、まれに動作が不安定になることがあります。
手動でバックアップする
FTPソフトとデータベース管理ツール(phpMyAdminなど)を使って、ファイルとデータベースを個別にダウンロードする方法です。
手動バックアップの構成要素
- WordPressのファイル: FTPソフトを使ってサーバーからダウンロードします。(テーマ、プラグイン、アップロードされた画像ファイルなど)
- データベース(DB): phpMyAdminなどのツールを使ってエクスポートします。(記事のテキストデータ、設定情報など)
メリット
- 知識が深まる: WordPressの構造を理解できます。
- 最も確実: 自分のローカル環境に直接保存するため、サーバー側の問題に影響されません。
注意点
- 専門知識が必要: FTPやデータベースの基本的な知識が必要です。
- 手間がかかる: 定期的に手動で行うのは手間がかかり、バックアップ忘れのリスクがあります。
