2024年10月25日

日記

3年ほど前のことです。

視界の中に、何か黒いものが流れてきました。

充血はしていませんでしたが、眼の中で出血したと思いました。飛蚊症に違いないとも思いました。もっとも、その時点では飛蚊症がどういうものか分かっていませんでしたが。

ネットで調べたら、大ごとのようです。車を運転するわけにはいかないと思ってタクシーを呼んで眼科に向かいました。

いろいろ検査した後で、お医者は「あまり心配することはないですよ。にごりやゴミのようなものが目に映っているんです」と言いました。

想定していた答えの中で一番うれしい答えでした。もっと悪い方向に考えていたので。

治りますかと聞いたら、「これは老化現象の一つだからなおりませんね」と。

気にしないようにするしかないようです。

ただし、とお医者は続けました。

「これと別ですが白内障の初期ですね」

思いがけない告知でした。年齢が年齢なので驚くべきことではないのかもしれませんが、自分がそうなることは全く考えていませんでした。

ある知人ことが頭に浮かびました。

彼は少し前に白内障の手術をしたと言いました。

やってよかったと言っていました。

そのときの会話を思い出しながら「やはり手術が必要ですか」と聞きました。

お医者は「この状態だと手術を急ぐ必要はないので、様子を見ましょう」と言ってくれました。

そしてサングラスを勧めてくれました。お日様は目によくないのだそうです。

考えてみたら、最近、天気がよい日は眩しいと感じるようになっていました。以前は、強い日差しの下でも何ともなかったのですが、あの眩しいというのが兆候なのですね。

サングラスを持っていないのでさっそく買ってきました。

ふと、若い頃にいた会社の社長が言っていたことを思い出しました。

「目は口ほどにものを言うという言葉がある。その大事な目を隠すために色眼鏡をかけている奴はろくなもんじゃない。」

ところがあるとき、その社長が薄い色合いでしたがサングラスをかけて会社に出てきました。皆で「なんだあれは」と陰口を言い合いましたが、あれは白内障になったのだと、今わかりました。

それにしても加齢って本当に厄介です。


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