2024年12月22日

日記

拙者、食の好みにおいてはさほど偏りなく候。
強いて申せば、好むものはカレー、珈琲、ぴざ、どーなつ、今川焼き、南部煎餅の豆、さらにはべこ餅といったあたりにござる。
嫌いなるものは、いざ思い浮かばぬほどにござる。

この中において、殊に珈琲は格別にござり、他の好物は数か月口にせずとも苦にならぬものの、珈琲ばかりは日々欠かさず候。

隠居してよりは、一日に二杯と定め申す。朝の食事はパンと相成り候えど、その折は牛乳を合わせ、珈琲は後に回し候。一の杯は午の刻少し前、十時頃に頂き申す。

二の杯は二時頃に飲み申す。この時はおやつを添えるのが常にてござる。

午後四時を過ぎての一杯は、寝りを妨げるを恐れて慎むことにしてござる。尤も、珈琲により寝覚め悪しと申す話、真実のほどは分かりかね候。外にて夕餉を済ませし折など、その後に珈琲を頂いても、ぐっすりと眠れぬことなど滅多にござらぬゆえ。

珈琲はかれこれ五十年以上の付き合いにござるが、拙者、味の違いに鋭くはござらぬ。市中のスーパーにて求めし粉を、珈琲仕掛けにかけて飲むのみ。水も水道水にて十分。

器もまた、ひとたび手に馴染めば、割れるまで使い通すのが流儀にて、先代のは旅先にて求めしものを二十年余り用い申した。今の品は無地の品ながら、十年超えてなお健在にて候。

珈琲には長生きの効があると聞き及び候えど、さほど期待もせず、
逆に短命に至ると申されても、わずか数年縮む程度なら飲み続ける所存にござる。

珈琲の眠気覚ましや頭の冴えといった効も、実のところ怪しく存じ候。
飲んでなお眠くなることも度々にて、もはや効を求めるというよりは、習い性となって止められぬのが実情にござる。


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