此度、青森は七戸の地に本拠を構える「お菓子のみやきん」という和菓子舗が、ついに業を畳むこととなり申した。
近頃、いくつかの店を閉めておると風の噂に聞き、ひょっとすればと思うておったが、誠に残念なことでござる。
七戸を通る折には、道の駅にて駒饅頭やカリント饅頭を買い求めるのを楽しみとしておったゆえ、なおさら口惜しゅう存じ申す。
聞けば、文久元年(1861年)より暖簾を掲げてきたという。おおよそ百六十年余りの歴史を誇る老舗にて候。
されど、近年は設備への大きな投資をなした直後に、あの疫病の大流行に見舞われたとのこと――
まこと、世の儚さ、恐ろしきは先の見えぬ運命にござる。
2025年2月17日ーこのページー2025年2月19日