2025年2月25日

日記

今朝方のこと――部屋の明かりが灯らぬ。さては停電かと外を見やれば、近隣の家々は明るうござる。どうやら、うちばかりの不調と見え申した。

懐中灯を手に、配電盤を確かめたところ、「漏電遮断器」とやらが落ちておる。元に戻すのはたやすいことながら、これが本当に漏電であれば、うかつに触れるわけにも参らぬ。
心得違いで火事でも起こしてはならぬと、ここは一旦すべての電気を断ち、電気屋に来てもらうことと致し候。

灯りは、かつての地震の後に備えとして買い求めた、ランタン型の灯火を居間に据え置き、暖は、同じく備えの電気を使わぬ石油火鉢を物置より取り出し、しのぐことといたした。
幸いにして、瓦斯(がす)を使えたゆえ、煮炊きと湯に困ることはありませなんだ。

早朝にては応対も無理かと、八時を待って電気屋に電話をかけたところ、当初はすぐの対応は叶わぬとのこと。
されど話しているうち、「これから現場に出向く前に立ち寄ってみよう」と言ってくれ申した。お忙しき中、まことにありがたき申し出にござった。

程なく、若き職人が参られ、丹念に点検してくださったところ、これは漏電ではなく、漏電遮断器そのものの故障と判明し申した。
部品も近くにあるとのことで、取りに行ってくださり、間もなくして、見事、復旧していただけ申した。

拙者には手に負えぬことなれば、その働きぶり、まさに神仏にも等しく感じられた。齢を重ねるほどに、人の手のありがたさが身に沁みるものでござる。

なお、昨夜からの雪は積もることもなく、新雪はゼロにて候。日中の気温は六度まで上がり、いくらか春の気配を感じられる一日となり申した。


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