2025年4月20日 日曜日 穀雨

日記

さて、昨日のことでござるが、一通の文が届き申した――差出人は、常より用いておる某カード会社。そこには次回の支払い額、なんと「ゼロ円」と記されており候。

拙者、思わず首をひねる。何と申しても、月々支払う分は少なからずあるもの。たとえば、例の「アップル」なる屋敷より拝借しておる追加の書庫代、百五十円也。これ一つ取っても、「ゼロ円」とはなり得ぬ道理。

最初は「また怪しき文でも舞い込んだか」と、いわゆる迷惑なる虚報(スパム)かと疑ったものの、文面をつぶさに点検いたせば、金額以外には不審な点なく、さてはこれは会社側の手違いか、と考え直し申した。

すぐにでも御明細を確認せんと思うたが、「ま、帰ってからでよかろう」と後回しにし、ひとまず出かけ申した。

帰宅の後、サイトに入る前にふと気まぐれを起こし、「X」なる現代の瓦版を覗いてみれば、案の定、同じような通知を受け取った者が他にもおる様子。「これはもう、ミスに相違なかろう」と胸をなでおろし申した。

そして本日、件の会社より「昨日の通知は誤りでござった」との謝罪の書状が届き、件は一件落着となり申した。きっと、どこぞの機械仕掛けにて計算の綾が乱れたのでござろうな。

思うに、このような不始末、誰にでもあるもの。詫び状の裏では、担当の者、上役より油を絞られておるに違いなく、いささか気の毒にも思うた次第。

さて本日より、暦の上では「穀雨」に入ったとのこと。昨日は国のあちこちで真夏日にもなった由なるが、我が住まいのあたりは、いまだ涼しく、春の名残をとどめておる。


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