2025年5月2日 金曜日

日記

近ごろ、「すきまばいと」なる言葉を耳にいたし申した。
どうやら、ほんの合間の時を使い、ちょいと働いて銭を得るという新しき働き方らしく、世はずいぶんと移ろうたものよと、感心するやら驚くやら。

空いた時間を巧みに使うとは、まこと器用なる者たちよのう。
拙者など、そんなわずかの隙あらば、茶でもすすりて庭の木々を眺め、のんびりする方が性に合っておる。

されど、この「すきまばいと」とやら、いかなる形にて働かせるにせよ、働く者は労働の御定法――すなわち労働基準法に照らして、まぎれもなく「労働者」にあたるはず。
それとあらば、雇う者には、雇い入れの折の条件明示(しかも要の事柄は書面にて)が必須となり、また安全と衛生に関わる心得――これもまた省けぬものにて候。

加えて、働く者がすでに他所にて勤めを持つ場合などは、通算しての労働時間の把握も求められよう。
かような煩雑を思うにつけ、軽々に手を出すのはいかがなものかと、拙者、かつて労務の沙汰に携わっておった身ゆえ、つい心配してしまう次第。

されど、あまりに慎重を貴び過ぎては、何事も前へ進まぬという理もまた、捨てがたし。
時代の波をどう受け止め、どう船を漕ぎ出すべきか……これぞ現世に生きる者の知恵の見せどころと申せましょうな。

本日はほぼ一日、晴れやかにてござったが、夕刻に至りて少し雨が降り申した。
空もまた、思い通りにはまいらぬものにて候。


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