ここ数日、どうにも体の具合がよろしくなく、喉がいがらっぽく、なにより倦怠感がひどくてな。こりゃ風邪でも引いたかと見当をつけ、いつもより早く床に入り、体を休めておったのじゃが、なかなか良くならぬ。斯様な有り様故、昨日、町医者のもとへ出向いて参った。
医師殿曰く、「風邪でござろう」とのことで、薬を処方され頂戴いたしてきた。これが効いたか、今では咳こそ少し残るものの、体の重さはだいぶ軽うなったように思う。
さて、風邪の因は何ぞと考えるに、どうも冷房の風にあたり過ぎたせいではあるまいか。連日、暑さ厳しく、つい強う冷房を入れておったのじゃが、元より拙者、あの手の風にはあまり強くはなく、知らず知らず体の芯より冷えて疲れがたまっていたように思われる。
冷房というもの、誠に便利ではあるが、過ぎたるは及ばざるが如し。ここ数日は長袖を羽織るようにし、今日よりは室内でも靴下を履くことにいたした。年寄りくさいと思うが、拙者はもう年寄り、致し方あるまい。
ところで、昨日訪ねた町医者は、なかなかに人柄もよく、頼れる御仁ではあるが、いささか声が小さい。他の職員もそれに倣うているのか、小さき声で物を言う。近ごろ耳の遠くなってきた拙者には、これが少々こたえる。かかりつけの歯医者ではそうしたことなくよく聞こえるので、拙者の耳が小声に限って聞こえにくくなってきたようでござる。
今日も暑い一日でござった。
2025年8月1日ーこのページー2025年8月3日