2025年8月20日の日記 熊

日記

ここ数年、熊の出没の報せ、殊のほか多くなり申した。

拙者は幼き頃、熊の棲む山裾に暮らしており、山に入れば熊の居るは承知のことなりき。されど不思議と恐ろしさを覚えたことはなく、親よりも「熊がおるゆえ行くな」と戒められたこともあり申さず。

昔は、近くに猟師がおり、熊を撃ちて肉を分け与えられることもあった。また近隣の家々には、熊皮を敷き物として置くところも珍しからざりき。人の方がはるかに強き存在にて、熊は人を畏れておったのでござる。今は人が恐れてばかりにて、その怯えが熊に伝わり、侮られておるのやもしれぬ。世の移ろひとは、かくも不思議なものなり。

なお、拙者、子供のころより今にいたるまで、一度として野生の熊を見たことがない。家族の誰それが「どこそこで熊を見た」と申しても、我が眼に映らぬ以上、「それはまことのことか」と、心中疑っており申した。このまま遭わずに過ごしたいものでござる。

本日は雨多く降りし一日。気温は二十八度にとどまれど、湿り気甚だしく、暑く感じられた。所によっては大雨に見舞われた由、まことに気の毒に候。


2025年8月19日ーこのページー2025年8月21日

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