高齢者は帽子をかぶって出かけましょう

メモ

高齢になったら、寒い時に帽子を忘れないようにしたいものです。「頭寒足熱」は健康の秘訣として知られていますが、高齢になると、体温調節機能や代謝が低下するため、頭部を冷やしすぎない注意が必要になるのです。

高齢者と防寒のポイント

  • 体温調節機能の低下:
    • 加齢により、体から熱が逃げやすくなったり、熱を作る力が弱くなったりします。
    • 頭部からは多くの熱が放出されるため、寒い時期に帽子をかぶることは、全身の体温低下を防ぐのに非常に有効です。
  • 「頭温足熱」という考え方も:
    • 頭部を冷やしすぎると、神経の活動が衰えることにもつながりかねません。
    • 特に寒い季節の外出時や、暖房のない場所では、頭や首の周りを温めることで、冷えを防ぎ、脳を守ることにもつながるという考え方もあります(「頭温足熱」)。
  • 首周りの保温も重要:
    • 首の周りには太い血管が集まっており、ここを冷やすと体全体が冷えやすくなります。帽子と合わせて、マフラーやネックウォーマーなどで首元も温めるとさらに良いでしょう。

昔ながらの「頭寒足熱」も、足元をしっかり温めるという点では大切ですが、体が冷えやすいご高齢の方が寒い時に帽子で頭を温めるのは、現在の体の状態に合わせて健康を保つための賢明な選択と言えます。

より快適にするために

素材の選択: 肌触りの良いニット帽やウール、フリース素材のものを選ぶと快適です。最近は、夏でも蒸れにくいコットン素材や通気性の良い編み方をしたサマーニット帽もあり、これは紫外線対策や熱中症対策として活用されることもあります。

耳まで覆うデザイン: 耳元もしっかり覆えるデザインだと、冷たい風から耳を守れてさらに暖かいです。

ファッション効果も

高齢者に似合う帽子は、機能性とファッション性を兼ね備えたものがよいです。

単なる防寒や日よけだけでなく、顔立ちを生き生きと見せたり、服装を品良くまとめたりする「ファッション効果」を高めるポイントと、おすすめの帽子の種類をご紹介します。

ファッション効果を高める3つのポイント

素材を重視する
  • 秋冬: ウール、カシミヤ、上質なフェルト、ボア、レザーなど、素材にツヤや暖かみがあるものを選ぶと、シンプルなデザインでも品格と高級感が出ます。
  • 春夏: リネン(麻)、コットン、通気性の良いパナマ素材(ストローハット)など、天然素材の風合いが美しいものを選ぶと、爽やかでエレガントな印象になります。
色と柄で「顔映り」を良くする
  • ベーシックカラー: ネイビー、チャコールグレー、ブラウン、ベージュなどは服装に合わせやすく上品です。
  • アクセントカラー: 服装が落ち着いた色の場合は、ワインレッド、パープル、モスグリーンなど、深みがありつつも顔色を明るく見せる色を帽子に取り入れると、若々しいアクセントになります。
  • 柄: ヘリンボーン、千鳥格子、上品なチェック柄などは、派手になりすぎずおしゃれ感を高めます。
「顔立ち」に合わせてシルエットを選ぶ
  • 丸顔の方: つばが広めのハットや、頭頂部に少し高さのあるデザイン(中折れハットなど)が、顔を引き締めて見せる効果があります。
  • 面長の方: キャスケットやベレー帽など、横にボリュームがあるデザインや、つば広の帽子がバランスを良く見せてくれます。

帽子の種類(男女共通)

帽子の種類特徴とファッション効果おすすめの季節とポイント
中折れハット (フェドラ)エレガントでクラシックな印象。上品でダンディな雰囲気を演出できます。秋冬:ウール、フェルト素材。
春夏:パナマハット(麻や麦わら)素材。
ハンチング (キャスケット)スタイリッシュで落ち着いた印象。顔周りがすっきりして若々しく見えます。秋冬:ウール、ツイード素材。
春夏:綿、麻素材。カジュアルから綺麗めまで合わせやすい。
クロッシェハット (チューリップハット)つばが下向きの女性らしいデザイン。顔周りを優しく包み、品良く紫外線対策もできます。通年。特に春夏はUVカット素材が便利。装飾は控えめにすると上品。
ニット帽/ワッチ防寒性・実用性が高く、程よいカジュアル感をプラスできます。秋冬。深すぎず、フィットしすぎないもの。ファーや上品な編み地、モチーフ付きを選ぶとカジュアルになりすぎません。
サファリハット (バケットハット)機能性が高く、つばが広く首元までカバーできるものが便利。素材を選べばタウンユースでもおしゃれに。春夏。通気性の良い素材、撥水加工などが便利。落ち着いた色味を選ぶ。

実用的な配慮

  • サイズ調整機能: 内側にサイズ調整用の紐やテープがあるものは、頭にぴったりフィットさせやすく、風で飛びにくいので安心です。
  • 軽量性: 長時間かぶる場合、軽く、首や肩に負担がかかりにくいものを選びましょう。
  • 洗濯可能素材: 汗や汚れが気になる場合、手洗い可能なコットンや麻素材を選ぶと清潔に保てます。

「髪型を整える手間を省きたい」「今日はセットをサボりたい」という日に、帽子をかぶるだけで簡単におしゃれな雰囲気を作れるという実用的な理由もあります。

おしゃれな帽子で、寒い季節のお出かけをさらに楽しく快適にお過ごしください。