tantan12

日記

2024年12月27日

拙者、Appleと申す異国渡りの時計を身につけておる。これ、初めて世に出た折より気になりはしたが、初物に飛びついて良き思いをした験しが無く、辛抱して次の型を待った。そは二代目、すなわちSeries 2とやら。これが世に出たは八年前、拙者は其...
日記

2024年12月26日

拙者、御役目を引き払いし折を期し、酒断ちを致した。其の次第は、かつて此の書付に認めしこともござる。酒を断ちて十年のあいだ、誠に一滴も口にせなんだ。されども、十年を経たる折に思うた。親の遺言にあらず、殊更の願掛けにもあらねば、少しばかり緩めて...
日記

2024年12月25日

拙者の書きつける日々の記は、おおかた我が身の体調に関わること多く候。あれが悪い、これが痛むと連ね申せば、さぞや病多き老いぼれと思われるやもしれませぬが、日々の暮らしには何の支障もなく、おおむね元気に過ごしておるゆえ、いたって尋常の年寄りと心...
日記

2024年12月24日

趣味はなんでござるかと問われ申すとき、毎度ながら困り果て候。取り立てて胸を張って申せるような趣味がござらぬゆえにござる。活動写真も好むし、書物を読むも好き、名所旧跡を巡るも長きに渡り親しんでおり候。そのほかも多少たしなんでおるものの、いずれ...
日記

2024年12月23日

日々の雪かきに疲れ果てた折に、さらに大雪とは相成り候。今朝は「疲れた」など申しておる間もなく、大汗をかいて励むより他ござらなんだ。このところ雪の少なき歳が続きしゆえ、今冬もかくありと期待しておったものの、その望みは打ち砕かれ申した。夜半のう...
日記

2024年12月22日

拙者、食の好みにおいてはさほど偏りなく候。強いて申せば、好むものはカレー、珈琲、ぴざ、どーなつ、今川焼き、南部煎餅の豆、さらにはべこ餅といったあたりにござる。嫌いなるものは、いざ思い浮かばぬほどにござる。この中において、殊に珈琲は格別にござ...
日記

2024年12月21日

認知の乱れと申すは、まことに恐ろしきものにござる。されど、一度その病に陥り候わば、己においては何も分からぬゆえ、むしろ得を致すやもしれぬなどと、浅はかなることを思いしこともあり申した。しかしながら、かの病は徐々に進むものと聞き及び、人それぞ...
日記

2024年12月20日

拙者、御役目を辞し候のち、衣装に心を砕くこと少なくなり申した。とは申し候えども、現役の頃において殊更に気を遣いしかと問わるれば、決してそのようなこともなかりき。若き折より、装いというもの苦手にて、煩わしく存じ、無難なる紺にて揃え、数着を洗濯...
日記

2024年12月19日

乾燥肌にて悩まされ申す。冬の近づく頃より、スネのあたりに痒み生じ候。今年も十二月に入った折より、またぞろ始まり申した。そもそも斯様の症状に見舞われしは、六十の頃と覚えおり候。その折は、何やら草にでもかぶれたかと早合点し、石鹸にて念入りに洗い...