日記 2025年6月21日 土曜日 夏至 来る週には「大人の休日倶楽部」なるものにて、ひとり旅へと出立仕る予定にござるゆえ、きょうはその支度をいたした次第にて候。日帰りとは申せ、念のため大なる背負い袋(リュック)を押し入れより引っ張り出し申し候。昔より「大は小を兼ねる」と申すゆえな... 2025.06.21 日記
日記 2025年6月20日 金曜日 ちと刷り出したき文がありましてな、近くの店――「こんびに」と申す――まで、ひと足運び申した。印刷機械の前に立ち寄ると、何やら妙なる品が、支払いの読み取り機の上にちょこんと置かれておる。見れば、それは「すまほ」なる携帯の文箱。どうやら、直前に... 2025.06.20 日記
日記 2025年6月19日 木曜日 拙者がまだ若かりし折――と申しても、かれこれ五十年も昔のことでござるが――とある商家に奉公いたしておった。そなたらの言うところの「会社」というものにて候。その頃は、今でこそ当たり前のようにござる「冷房なる品」、これが御座候はざる時代でな。い... 2025.06.19 日記
日記 2025年6月18日 水曜日 拙者がまだ幼き折のこと。住まいは山間の寒村にて、いまだ世は今のように機械の世にあらず、馬こそが人々の足と荷運びの頼みであった。道を歩けば、田畑より戻る馬、あるいはこれから田畑へ向かう馬とすれ違い申す。無論、「トラック」なる鉄の駄馬もおったが... 2025.06.18 日記
日記 2025年6月17日 火曜日 かの菓子をご存じか。小麦粉を水で溶いた生地を鉄板に敷き、頃合いを見て餡(あん)を入れ、再び生地で蓋をして焼き上げるものよ。これが、同じ菓子でありながら、土地々々で呼び名が異なるという。拙者の住まうこの地では「おやき」と呼ぶ者が多く、次いで「... 2025.06.17 日記
日記 2025年6月16日 月曜日 近頃、詐欺なる不埒者の所業、巷にて跋扈しておるとの噂、あちこちにて耳に致す。中でも、御上の役人――つまりは同心や与力のふりをする輩が増えておるとのこと。明日は我が身、とは申すものの、拙者はもともと用心深き性分にて候。そもそも、若き折に一度大... 2025.06.16 日記
日記 2025年6月15日 日曜日 昨夜より、寝所にて蚊遣りの電気仕掛けなる器を用い始め申した。これ、昨季の終わり頃に箱に収め、納戸へと仕舞いおいた物にて候。されど、いざ取り出してみれば、その箱の底より、昔ながらの渦巻き形の蚊遣り線香が一箱現れ候。思えば、今を去ること三十年ほ... 2025.06.15 日記
日記 2025年6月14日 土曜日 本日は、網戸の張替えなる大事がござりました。とは申せ、拙者はあくまで手伝い役ゆえ、さほど骨が折れたということもござりませぬ。古き網をサッシの枠より剥がした折――突如、嚔(くさめ)を連発いたしましてな。どうやら、長らく貼りついておった花粉が、... 2025.06.14 日記
日記 2025年6月13日 金曜日 近ごろ、「Gemini」なる不思議な道具に問いを発することが多うなっております。何を尋ねようとも、たとえ浅薄の極みなる問いにてあろうと、嘲られることも、侮られることもござりませぬ。重ねて問うても、呆れた様子もなく、たんたんと答えを示してくれ... 2025.06.13 日記