日記 2024年11月21日 火野正平殿、逝かれ申した。――この報せには、拙者、まことに驚き、しばし呆然といたした。まさか、まさかでござった。なんとも残念なことでござる。拙者が正平殿を好ましく思うようになったのは、「こころ旅」と申す自転車旅の番組が始まってからのことにて... 2024.11.21 日記
日記 2024年11月20日 拙者、七十の年を迎えし折、年賀状をやめ申した。世に言う「年賀状じまい」なる風習もあるようだが、殊更に「これにて終い」と記したものを認めることもせず、ただ静かに筆を擱き、ぷつりと断ち切ったのでござる。もっとも、秋も深まる頃より、人と顔を合わせ... 2024.11.20 日記
日記 2024年11月19日 現役にて働いておった頃の読書と申せば、ほとんどが職務に関わるものばかりにて候。業務に資する論文、資料、解説書などを、必要に迫られて読んでおったものでござる。そのかたわら、出張の折の車中などでは、浅田次郎殿、内田康夫殿、百田尚樹殿といった方々... 2024.11.19 日記
日記 2024年11月18日 「吾輩は天皇なり――熊沢天皇事件」と題する書を読み申した。著者は藤巻一保殿、学研新書より出されし一冊にて候。天皇を名乗った人物がいた――そのことは、この書を手に取る以前より、なんとなく承知しておった。巻末の参考文献を眺むれば、拙者が若かりし... 2024.11.18 日記
日記 2024年11月17日 還暦を越えし頃より、何事をなすにも「今これを始めて、果たしてどれほど続けられるか…」と、ついつい物事を消極的に考えるようになり申した。しばしの間は、本の整理や、長年積もった道具類・がらくたの片付けに明け暮れ、日々の暮らしも「後始末」が中心と... 2024.11.17 日記
日記 2024年11月16日 先の月より、「ブラウン神父」と申す異国の連続物語を観始め申した。英吉利(イギリス)のBBCなるところがこしらえたる品にて、拙者はこれを「プライムビデオ」とやらで拝見しておる。今は、すでに第八のシリーズの途中まで至り申した。もしこれ、御上の役... 2024.11.16 日記
日記 2024年11月15日 この頃、手元の小箱――いまどきの者は「スマホ」なるものと申すが――その記録を覗いてみれば、どうやら拙者、毎日一時間ばかり「エックス」なる場を眺めておるらしき。思うより多くの時を費やしておったと、少々驚いた次第。拙者は、著名なる人物を数十人、... 2024.11.15 日記
日記 2024年11月14日 このたび、「漱石の長襦袢」なる書を拝読仕った。筆の主は半藤末利子殿、文春文庫より出されしものにて候。さて、この御方は、文豪夏目漱石翁の孫娘にあたらるる方にて、漱石翁の長女・筆子女史の第四女とのこと。されば漱石翁の直系の血をひかれし御方なり。... 2024.11.14 日記
日記 2024年11月13日 近ごろ、同年輩の知己が「どうも記憶が怪しくなってきた」と、ぽつり呟かれた。拙者もまた、「いや、拙者も同じにござる」と応じた。なに、嘘ではありませぬ。実のところ、近年とみに気にかかることにございます。たとえば「これは後ほど調べてみるか」と思っ... 2024.11.13 日記