2024年11月1日

日記

あるネット処にて、やたらと「汝の印章(パスワード)、古し」と申して参る。頻繁に印章を改めよと催促してくるものあるも、つい放っておいてしまう次第にて候。

そもそも、近頃は「二段階なる認証」なる仕組みが普及しておる。たとえば別の印章を別途送りつけてくるなど、いかにも厳重な守りとなりて、かえって印章をしきりに改める意義も薄らいでいるように思われ申す。

また、「印章の使い回し、御法度」とよく目に致すが、これは拙者、心得ており、さすがに同じ印章を使い回すようなことはしておらぬ。さりながら、それゆえ印章の数が多くなりすぎて、もはや覚えきれぬ始末にて候。

結局のところ、諸々の「名乗り札(ID)」と「印章(パスワード)」を書き付けた紙を用意し、それを手の届く範囲――机の引き出しなど――にしまっておる始末。心得てはおる、これでは防御が甘いこと。しかし、ほかに術もなし。

他の方々は、いかようにしておられるのか…まこと、知りたきことにござる。

思い返せば、電話をかけるにも番号を指でぐるぐると回していた頃には、いくつもの番号を頭に入れておる御仁もおった。されど拙者には無理なことであった。

その代わりと申すべきか、iPhoneなる小判型の道具にて、指先一つで印章の代わりを致す「指紋認証」なる仕組みを使っておる。これぞまことに便利。外出の際にも、紙を持ち歩かずとも済むのは助かることで候。

さて、「印章自動生成」なる仕掛けもある由。しかもそれは「印章管理の道具(ツール)」なるものに記録されると聞く。いちいち書き留めずともよいという話にはなっておるが、ふと「その道具に万が一、繋がらぬような事態になったら…」と、つい疑念が湧き、まだ試したことはござらぬ。

どうにも、己の想像を超える仕組みに出くわすと、それを受け入れるのに幾ばくかの時を要するもので…。


2024年10月31日ーこのページー2024年11月2日

総目次のページ変わり映えしない日々の日記変わり映えしない日々の日記 2024年11月>このページ

タイトルとURLをコピーしました