2024年12月4日

日記

このたび「吾妻鏡 ― 鎌倉幕府『正史』の虚実」と申す書を拝読仕り候。
藪本勝治殿の著にて、中公新書より世に出されしものにござる。

源頼朝公の挙兵にはじまり、平家追討、奥州合戦、さらには比企氏の乱、和田合戦、実朝公暗殺、承久の乱、宝治合戦に至るまで、
鎌倉の世の移り変わりを、幕府の正史たる「吾妻鏡」をもとに詳らかに説き申す。

されど、その「吾妻鏡」にも、虚実織り交ぜられておること少なからず。
北条家の権威を正当化せんがために、意図して書き換えられた節があるとし、
どのように改変されしやを、丹念に明かしておる由、実に興味深く存じ候。

面白きとの評判に背を押され求め申したが、実のところ、確かに面白く、
されど小説とは異なり学術の書ゆえに読み進むに手間もかかり申した。
それでも、拙者なりに心して読み通したおかげにて、ひとしお勉学の助けとなり申した。


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