昨夜は、知人の通夜であった。当地では、例のコロナ禍以来、通夜といえば「焼香のみ」という様式が広まり、今なお、その形を守る家も少なくない。昨日の通夜もまさにそれにて、受付にて香典を差し出し、祭壇にて拝礼と焼香、遺族へ一言の挨拶を述べ、すぐに会場を後にする――簡略の通夜であった。
さて、会場はわが家より徒歩圏ながら、この炎暑の下では少々遠し。行きは人に車で送ってもらい、帰りはタクシーを拾うつもりでおったが、会場の前には一台の影も見えず。電話を入れようかとも思ったが、道すがら空車を見つけられようと歩き出した。これが誤算で、結局一台も通らず、私は黙々と歩き通す羽目となった。
とはいえ、思いがけず良き運動ともなった。人生の終わりに立ち会い、日暮れの道を歩く――これはこれで、心の整理のひとときであったかもしれない。
さて、今日も朝から暑い一日であった。
