読書記録 吾輩は天皇なりー熊沢天皇事件 藤巻一保著 学研新書 2007年9月1日発行
天皇を名乗る人がいたことは、この本を読む前から知っていました。巻末の参考文献をみると私が若いころの週刊誌も入っているので、それのどれかを読んだのかもしれません。映画館で本編の前に上映されるニュースで見たような気もするのですが、その記憶は怪しいものです。
さて、この本は、名古屋出身の熊沢寛道という人の伝記と言えばよいでしょうか。熊沢氏は自分が南朝の直系だと信じていて、戦後、自分が本来天皇であるべきだと主張し、それを世間に認めさせるために活動しましたが、世間に認められないまま人生を終えた人です。
自分が高貴な存在の子孫であることを信じている。そう信じている人がいることまでは理解できます。
しかし、この人は、即位しようと本気で考えました。ここが分かりません。
なぜこの本を買ったのかも覚えていませんが、おそらく幼い日に接したニュースが強い印象とともに記憶の底に残っていて、懐かしくなって手が出たのだと思います。
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