春の訪れを待ちわびつつ、今か今かと日々を過ごしておったが、いざ四月に入ってみれば、思いのほか寒さ残りて、暖かさに包まれる日はそう多くはござらなんだ。「この日こそは火を入れずに過ごせるか」と思う朝も何度かあり申したが、結局のところ、今月は一日たりとも火鉢――いまの言葉で申せばストーブ――を使わずに済んだ日はなかったように思われ候。
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春の訪れを待ちわびつつ、今か今かと日々を過ごしておったが、いざ四月に入ってみれば、思いのほか寒さ残りて、暖かさに包まれる日はそう多くはござらなんだ。「この日こそは火を入れずに過ごせるか」と思う朝も何度かあり申したが、結局のところ、今月は一日たりとも火鉢――いまの言葉で申せばストーブ――を使わずに済んだ日はなかったように思われ候。
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