日記

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2025年3月11日

日々の食事は、妻殿が整えてくれるゆえ、拙者は口を開けて待つばかりの身なれど、たまさか一人になる折は、己が手ずから飯の支度を致し申す。若かりし頃は、野菜炒めに味噌汁――これが定番にて、飽きもせず口に運んでおり申した。されど近頃は、ボンカレーな...
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2025年3月10日

今朝方、駅にて耳にしたは「エスカレーターは二列にてお乗りくだされ」との御触れにござった。されど、拙者の目に映る限り、皆々片側に寄って立ち、二列など影も形もござらぬ。拙者もまた、知らずその列に並び立っておった次第。片側に寄るこの作法、しばらく...
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2025年3月9日

このたび、デンマークなる国にて、今年の年の暮れをもって手紙の配達を終いとし、町々の投函箱なるもの、すべて取り払うとの報せを聞き及び申した。時代の流れとは申せ、まこと驚き入り申した。とはいえ、我が日の本においても、いずれ同じ道を辿るやもしれま...
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2025年3月8日

こまちと、はやぶさとが連なり走る新幹線にて、連結器なるものが外れ、さる木曜のこと、列車は大いに混乱したとの報せにござる。つい先頃、拙者もそのこまち・はやぶさの連結車に乗りて旅をしたばかりゆえ、他人事とは思われませぬ。拙者の旅路は、これといっ...
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2025年3月7日

土屋賢二なる御仁について、ちょっと書きたく存じまする。かの御仁は、昭和十九年の御生まれ、哲学を専らとし、お茶の水女子大学にて教鞭を執られておったとか。長らく「週刊文春」なる読み物に、筆を揮っておられ、その随筆は後に文庫となり、今や二十数冊に...
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2025年3月6日

拙者が初めて花粉なるものに悩まされ申したのは、二十代の初め、かれこれ五十年以上の付き合いとなり申すな。ある秋の佳き日、天気も良うて、山道を歩いておった。やぶをかき分けて進んでおるうちに、突如としてくしゃみが止まらぬようになり申した。道連れの...
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2025年3月5日

本日は「啓蟄(けいちつ)」と申す日とのこと。虫けらどもが土の下より這い出でる折、と申すそうな。なるほど、言われてみれば合点のゆくこともござる。去る土曜、空に雪虫のようなものが飛んでおるのを見かけ申した。昨日は家の中にて、蜘蛛一匹、ひょっこり...
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2025年3月4日

雪になるとは、昨夜の予報には申しておらなんだが、今朝目覚めてみれば、庭先に一寸ばかりの雪が積もっておった。されど日が高くなるにつれ、昼にはすっかり解けてしまい申した。本日は雪かきの手間もなく、ひさしぶりに家の近所をぶらりと散策いたし候。少々...
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2025年3月3日

昨日あたりより、どうにも花粉とやらが飛び始めた気配がいたしまする。目が、ほんのりと違和感を訴えておる。昨年の秋は、例年にも増して症状がひどく、これまで用いておった市販の目薬も、どうにも効かず、やむを得ず医者の門を叩き申した。処方された目薬は...