日記 2024年11月3日 若き折、我が勤め先にて「算盤替りの箱」、すなわち近頃申すところのコンピュータなるものが導入され申した。されど、社内にその道に通じた者もおらず、何事も業者へ任せきりという体たらくにござった。拙者も一応その係を仰せつかりはいたしたが、なにぶん符... 2024.11.03 日記
日記 2024年11月2日 このほど、水木しげる先生のご著作『古代出雲』を拝読いたし候。角川文庫より、平成二十七年六月二十五日に初版発行と記されておる。水木先生は、山陰のご出身と聞き及ぶが、なるほど出雲の神話にはひとしおの思い入れがあらせられたのであろう。古事記を根に... 2024.11.02 日記
日記 2024年11月1日 あるネット処にて、やたらと「汝の印章(パスワード)、古し」と申して参る。頻繁に印章を改めよと催促してくるものあるも、つい放っておいてしまう次第にて候。そもそも、近頃は「二段階なる認証」なる仕組みが普及しておる。たとえば別の印章を別途送りつけ... 2024.11.01 日記
日記 2024年10月31日 このたび、「貧乏大名やりくり物語――たった五千石! 名門・喜連川藩の奮闘」なる一書を手に取り候。著者は山下昌也殿、講談社プラスアルファ文庫にて刊行されし由。まこと、興味深きはその由緒にて候。足利将軍家、すなわち室町幕府の栄華を今に伝える末流... 2024.10.31 日記
日記 2024年10月30日 拙者、かつて犬を飼いおり申したが、その愛犬が亡くなった折、これより先、犬は飼うまいと固く心に決め申した。年も年にて候えば、新たに犬を迎えても、果たしてどちらが先に逝くか分からぬと案じたゆえのことにて候。犬はもはや家族同然の存在にて、老いれば... 2024.10.30 日記
日記 2024年10月29日 ふぅ……拙者(せっしゃ)も年を重ね、あちこちに不調を抱える身となり申した。されど、これで煙草なぞ嗜んでおったならば、今頃はさらに悪しき身体となっておったに相違あるまい。拙者がまだ童(わらべ)であった頃――親も、親類も、家に出入りする男衆(お... 2024.10.29 日記
日記 2024年10月28日 近頃、読了いたした一冊の書物について、少しばかり筆を執ってみとうござる。書名は『幕末単身赴任 下級武士の食日記』、著者は青木直己殿、ちくま文庫にて刊行されしものでござる。この書は、紀州藩にて「衣紋方」――すなわち殿のお召し物を司る役目を仰せ... 2024.10.28 日記
日記 2024年10月27日 近頃は、買い物に出向いた折には、なるべく「自ら勘定をする機械」――いわゆるセルフレジなるものを使うよう心がけており申す。他人任せにせず、己が手で一つ一つ品を読み取らせるという作業、これがいかにも気持ちよく、終われば小さきながらも何か一つ務め... 2024.10.27 日記
日記 2024年10月26日 拙者、いつもの如く椅子に腰を下ろし、ついと背凭れにもたれかかったところ、いきなり「がくん」と音を立てて、後ろへと崩れ申した。驚きつつ見てみれば、背凭れを支えておった四つの留め金――ボルトという金具のうち、三本までが折れ切れており申した。すべ... 2024.10.26 日記