読書

日記

2024年11月12日の日記 菅原道真

近ごろ「菅原道真――学者政治家の栄光と没落」(滝川幸司 著・中公新書)なる書を拝読いたした。これまで道真公といえば、学問の神にして、政争に敗れて太宰府に流された人物――おおよそそのような印象を持っておった。されどこの書を通して、道真公の実像...
日記

2024年11月11日の日記 日本の国宝、最初はこんな色だった

「日本の国宝、最初はこんな色だった」(小林泰三 著・光文社新書)なる書を読了いたした。まことに目を開かれる思いにて、感銘深くページを繰り進め申した。わしが長らく抱いておった仏像の印象と申せば、いかにも時を経た、落ち着いた佇まい。色味も淡くく...
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2024年11月10日の日記 古代日本の官僚

近ごろ「古代日本の官僚――天皇に仕えた怠惰な面々」(虎尾達哉 著・中公新書)なる書を拝読いたした。律令制度なるものの実態に迫る一冊にて、実に含蓄深きものであった。律令制度とは、天皇を頂点となし、貴族たちが法にもとづき政を司る体制にて、上は政...
日記

2024年11月8日の日記 忘れられた日本人

拙者、このたび『忘れられた日本人』なる書を読ませていただき申した。宮本常一という御仁の筆によるものにて、ワイド版岩波文庫にて手に取り候。元より拙者、昔語りを致したい心持ちは常にあるものの、若者らにはうるさく思われようかと気遣い、口を慎んでお...
日記

2024年11月5日の日記 神も仏も大好きな日本人

このたび「神も仏も大好きな日本人」と申す書物を読了仕り候。島田裕巳どのの筆によるもので、ちくま新書より出でたる由。その題名に惹かれ、つい手に取った次第にて、なにぶん拙者も題のとおり、神仏ともにこよなく敬う者ゆえ、まことに興味深く拝読いたし候...
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2024年11月4日の日記 元禄御畳奉行の日記

先般、『元禄御畳奉行の日記――尾張藩士の見た浮世』なる書を読み申した。神坂次郎殿の筆によるもので、中公新書より出でたる書にござる。少し前に、『幕末単身赴任下級武士の食日記』という、これまた風変わりにして興味深き書を読んだ折、「あれ、『元禄御...
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2024年11月2日の日記 古代出雲

このほど、水木しげる先生のご著作『古代出雲』を拝読いたし候。角川文庫より、平成二十七年六月二十五日に初版発行と記されておる。水木先生は、山陰のご出身と聞き及ぶが、なるほど出雲の神話にはひとしおの思い入れがあらせられたのであろう。古事記を根に...
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2024年10月31日の日記 貧乏大名やりくり物語

このたび、「貧乏大名やりくり物語――たった五千石! 名門・喜連川藩の奮闘」なる一書を手に取り候。著者は山下昌也殿、講談社プラスアルファ文庫にて刊行されし由。まこと、興味深きはその由緒にて候。足利将軍家、すなわち室町幕府の栄華を今に伝える末流...
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2024年10月28日の日記 幕末単身赴任 下級武士の食日記

近頃、読了いたした一冊の書物について、少しばかり筆を執ってみとうござる。書名は『幕末単身赴任 下級武士の食日記』、著者は青木直己殿、ちくま文庫にて刊行されしものでござる。この書は、紀州藩にて「衣紋方」――すなわち殿のお召し物を司る役目を仰せ...