2025年6月11日 水曜日

日記

長らく使い込んでおる書見机(しょけんづくえ)――すなわち、パソコンと申す道具にて候えども――の、文字盤なるものの文字が、近頃めっきり薄れて参りました。
中には、もはや何も読めぬ鍵(キー)もあり、いかにも使い込んだ跡と申せましょう。
それゆえか、この道具にはいよいよ深き愛着が湧いておる次第にござります。

とは申せ、文字が見えぬままではやはり不便もござり申す。
「いっそ、宛名書き用の貼紙を細かく切って、手書きにて印を記し、鍵に貼りつけてみるか」などと思案いたしましたところ――
「ひょっとして、世にはそのような品があるやもしれぬ」と気づき、試しに検索してみたところ、「キーボードシール」なる品が市中に出回っておることが判明いたしました。

さっそく一揃え注文し、届いたるをもって貼りつけてみました。
いくつか、やや斜めに貼ってしまいましたが――そこは些事。用が足りればそれでよい。
まさかこのような品が世にあるとは、思いもよらぬことでござり、まことにありがたきことにござります。

なお、余った分は恐らく使い道もなく、いずれ無駄になるやもしれませぬが、こればかりは致し方なし。
そもそも、すべてを使い切ることなど、最初より考えてはおらなんだ。

強いて申せば、Shiftの鍵とEnterの鍵も欲しゅうござったが――
拙者の求めた品には、それらは含まれておらなんだ。これは少々、心残りにて候。

さて、気候の話に移れば――
本日は涼やかなる一日でござった。
と申しましても、気温は二十五度に達し候えど、昨日の三十度に比べればまさに別天地。
風も心地よく、隠居にはありがたき陽気にて候。


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