2025年6月25日の日記 蚕

日記

拙者が覚えのうちにはござらぬが、かつて我が家にては、副業にて蚕を飼うておったことがある由よしに候。その昔、親類の年寄りが、お主の家に逗留して、いざ床に就こうとすると、蚕どもが桑の葉を食はむ音が耳について、なかなか寝付けなかったと話してくれたものじゃ。

聞けば、その折の二階はまるまる蚕部屋と相成っておったそうな。今はその頃の家屋も既に無く、養蚕にまつわる名残とては、繭の玉が幾つか残されておるばかりに候。

かつて拙者の祖母は、「今どきの者には、あの蚕もいささか気味悪く思うやもしれぬが、金になるゆえ、あれは可愛いものじゃった」と申しておった。

さて、本日は曇天なれども、気温は三十二度に達し、なかなかの暑さにて候。