私は、現役時代からあまり着るものに気を使わなかった。面倒なので、無難な紺のスーツをいくつか用意し、ときどき洗濯屋に出して、取っ替え引っ替え着ていた。
当然、他人の目には毎日同じ姿に見えていた。人から、いつも同じ服を着ていると言われたこともある。別に「着たきり雀」ではないと反論したい気もあったのだが、面倒なので笑ってごまかしていたものだ。
リタイアして、スーツを着ることが無くなってから、外へ出るときも家に居るときも似たような格好になってきた。普段着と晴れ着の境目も曖昧となった。
頻繁に着替えしているので清潔ではあるのだが、きちんと見せようとの思いが薄れてきたのは事実だ。最近、服装に気を配らなくなるのは、脳の働きの衰えによるものだと聞いた。困ったことである。
今日は久しぶりに雨模様の天気だった。
