日記

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2024年12月2日の日記 史実を歩く

このたび、「史実を歩く」という書を拝読仕りた。吉村昭先生の筆になるもので、文春新書より平成十年の刊行であった。世に小説を書かんとする者、まずは資料に当たり、土地を踏み、人の話を聞くということは、いわば当然の務めだと思う。しかし、この吉村先生...
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2024年12月1日の日記 かたき討ち ― 復讐の作法

このたび、「かたき討ち ― 復讐の作法」という書を拝読した。氏家幹人殿の筆によるもので、中公新書より出ている。敵討ちにまつわる様々な実例、ならびに当時の見聞者による所見など、誠に興味深き内容であった。ひと口に「かたき討ち」と申しても、実に様...
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2024年11月30日の日記 視力

若いころは、視力には自信がある方だった。しかし、三十の坂を越えたあたりより、どうも怪しくなった。そして、四十に入ったころには、免許の更新が気がかりになり、ついに眼鏡屋に足を運ぶこととなった次第。検査の際、店の者は「運転には問題ないでしょう」...
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2024年11月29日の日記 眼が赤くなる

私は、何年かに一度ばかり、ウサギでもないに眼が赤くなることがある。初めてそのようなことが起こったのは、もう何十年も前のことであった。ある朝、右の白目が真っ赤に染まっていた。こりゃ尋常ではないと、鏡をのぞいて肝を潰した。いわゆる充血とは様子が...
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2024年11月28日の日記 フロスト警部

書棚より、かつて読んだ「フロスト警部」を取り出した。作者はR・D・ウィングフィールド、訳は芹澤恵殿、出版元は東京創元社である。この物語、イギリスの警察を舞台とし、主人公のフロスト警部は、まことに型破り。いや、型など最初から持ち合わせておらぬ...
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2024年11月27日の日記 来訪者

「ピンポン」と鳴るも、いまや「朋あり遠方より来る」などという風雅なことは、まずない。近隣の顔見知りならいざ知らず、大方は商いか、あるいは宗教に関わるものである。このような折、私は一言「買う気はない」と言えば、大抵は立ち去る。ここ数年で言えば...
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2024年11月26日の日記 現代語訳 福翁自伝

『現代語訳 福翁自伝』を読た。齋藤孝殿による編訳、ちくま新書の一冊である。若いとき、ある御仁の家にて本棚を眺めておったところ、福澤諭吉の全集なるものが整然と並んでおるのを見て、「これほど大量の文を、ひとりの人間が生涯に書き上げたとは…」と、...
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2024年11月25日の日記 高血圧

高血圧と言われしは、私が四十の頃であった。年に一度の健診の結果に、「高血圧 要治療」とあり、さすがに見過ごすわけにもいかず、近所の内科へ足を運びた。看護師殿にて血圧を測り、その後、医師の申すには「ああ、高いですね」「薬、出しておきますから」...
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2024年11月24日の日記 パン

私の朝餉は、もっぱらパンであった。家族らは「米でなければ力が出ぬ」と申して、頑として飯を所望いたすゆえ、私ひとり、異なる膳を取っておりまする。パン食というもの、何より手間がかからぬがよき。まずは牛乳をコップに淹れ、食パン一枚をトースターにて...
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2024年11月23日の日記 運転免許返納

運転が危のうなってきたという自覚は、さほど持ってはおらなんだ。しかし、身近に年老いてなお車を操る者の危うき様子を目にし、「ああはなりたくない」と強く思ったことが、私にとっての出発点であった。七十の歳を迎えた折、まもなく免許を返上するつもりで...